仁田山紬の特徴と買取相場は?

様々な着物が存在するなかで、仁田山紬をご存知でしょうか。

大変長い歴史を持つ絹織物のひとつで、群馬県の特産品として繁栄してきた名高い品です。

また、ロマンチックな逸話も残されています。

今回はその仁田山紬についてご紹介します。

仁田山紬とは??

仁田山紬とは、古より「西の西陣、東の仁田山」と称されたほどの、代表的な絹織物です。
群馬県桐生市川内町で古くから生産されてきた絹織物で、現在は『桐生織』として親しまれており、桐生市をはじめ群馬県内で広く生産されています。

はじまりは1300年ほど前で、とても長い歴史をもっています。
18世紀中ごろに京より高機(たかばた)が伝わったことで、本格的な発展を遂げました。
数々の技法を用いて織り成される仁田山紬は、種類も豊富です。

品質の良さは歴史上にも残されており、朝廷への貢物、将軍家からの発注もあったそうで、発注の際の注文書は今でも残っています。

さらに関ヶ原の戦いでは、徳川家康軍に旗絹2500疋余りを献上するなど、歴史の有名どころにも登場するほどです。

現在では「伝統的工芸品桐生織」の指定を受け、伝統の継承を重んじると共に、技を極めた匠たちの紡ぐ品々も、大切な特産品として重宝されています。

仁田山紬の歴史

仁田山紬は、「白滝姫伝説」から紡がれる長い歴史とロマンがあります。
白滝姫の伝えた絹織物が、こう呼ばれるまでを紐解いてみましょう。

1300年ほど前の奈良時代。
まだ群馬県が「上野国(こうずけのくに)」と呼ばれているころ、
現在の桐生市河内町辺りからひとりの青年が京都へ宮仕えに出ます。

仕え先の屋敷には、女官として宮中に仕えている娘がおり、名を白滝姫といいました。

青年はいつしか白滝姫に恋するようになるのです。
身分の違いを知りながらも、青年がその想いを歌に込めて贈ると、白滝姫に気持ちが届き、互いに想い合うようになりました。

この歌が帝の耳に入り、身分の低い青年が歌ったにも関わらず教養ある出来映えと、恋焦がれる相手に向けた思いの丈に帝はたいそう感心します。

そして、青年の任期が終わり故郷へ戻る時、白滝姫を共に連れて帰る許可を出すことで、叶わぬはずの2人の恋が見事成就しました。

上野国へ着いた際、周りの山々をみて「京都の小倉山に似ている」と言った白滝姫の故郷を想う言葉をうけ、後に白滝姫によってこの地に伝えられた織物を、『仁田山織』と言うようになりました。

これが仁田山紬の始まりであり、今の桐生織なのです。

決して裕福ではなかった村に絹織物の技術を伝えることで、村人達の生活にも潤いを与えることができました。

それを称え、桐生市の白滝神社には白滝姫が祀られています。

身分の違う恋を叶え、遠く離れた地でも持ち前の教養を発揮する白滝姫。
青年にとっても村にとっても、大変尊い存在であったことでしょう。

仁田山紬の特徴

仁田山紬には以下の「七技法」が用いられ、様々な織物が紡がれます。

御召織(おめしおり)

生地表面に凹凸(しぼ)を出すように織る技法です。織物の中で最高級とされています。

緯錦織(よこにしきおり)

紋意匠図(織物の設計図)に合わせ、染め上げた多彩な糸を使って織り上げる技法です。

緯糸で文様を表現する、厚手で豪華な織物です。

経錦織(たてにしきおり)

紋意匠図(織物の設計図)に合わせ、染め上げた多彩な糸を使って織り上げる、厚手で豪華な織物です

風通織(ふうつうおり)

二重の平織りで、織物の表と裏に色違いで同じ文様が見られる技法です

浮経織(うきたており)

経糸を浮かせて文様を織る技法です。

刺繍のように立体的な文様が特徴です。

経絣紋織(たてかすりもんおり)

経糸に絣染めの糸を使用し、織物全体のグラデーションや色の濃淡が美しく表現される技法です

綟り織(もじりおり)

緯糸と緯糸との間に隙間を作りながら織る技法です。

レース状の透け感が特徴の織物です。

桐生市の「のこぎり屋根」

仁田山紬の生産地である桐生市周辺では、今でも昔の名残を目にすることができます。

織物を織るうえで、照明の確保は非常に重要ですが、まだ電力供給が充実していない時代もありました。

その頃は太陽の光を照明として利用していましたが、太陽の移動が著しい方角では、時間帯によって光の加減が様々で、その都度目に映る色合いも変わってきます。

仕上がりの配色がもっとも大切な織物にとって、これは大変命取りなものです。

そこで考えられたのが、北向きに設計された「のこぎり屋根」です。
北側にすることで、一定の光を取り入れることができ、色合いを確認する上でも適した照明効果を得ることができました。

桐生市には、現在でも織物工場の「のこぎり屋根」が散在しています。
訪れた際は、素敵な伝説も残る『仁田山紬』を重ねて、古に思いを馳せてみるのも良いかもしれません。

仁田山紬の価格相場はいくらくらい?

仁田山紬の着物は、仕立て代を含めおよそ10万円~70万円で購入することができます。

多種に及ぶ技法の数々はご紹介したとおりです。技法や品質の違いにより販売価格にも幅があります。織り方や着用シチュエーションからも、お好みの着物をお選びいただくことが可能です。

仁田山紬の買取相場は??

仁田山紬の買取をお考えの方、状態が良いもので約1万円~高級品でおよそ15万円程度になります。

サイズや色、状態などによっても異なりますので、実際の買取相場をはっきり申し上げることはこれが限界です。
実際の買取価格に関しましては、買取業者にお尋ねください。

仁田山紬の買取でおすすめの買取業者ランキング

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